納骨堂建設への思い

 日本人は、近年「定住」しなくなったと言われていました。成人した子どもはどこに住むか分からない。その子ども(孫)も親元を離れてどこに行くか分からない。故郷がなくなる時代となりました。

先祖への意識も薄くなって、遺骨を廃棄する方も出始めました。

ところが、コロナにより住居意識が大きく変化しました。東京及び大都市に人口が集中する大きな流れが止まりました。ひとつはコロナによる感染リスクの高さ。ふたつにはテレワークの増加により都心に住む必要性が小さくなったことです。

マンションよりも戸建ての需要が増しています。これは世界的な傾向で戸建て用の木材価格の高騰をもたらしています。

また、高校生の大学進学希望は地元志向が強まり、大学生就職も地元に帰るUターン就職希望が倍増しています。親のいる場所の近くに住もうということで、故郷が復活してきたようです。

 今回の計画は、納骨堂が故郷での新しい家族の拠点になると考えて進めています。今後、さまざまな事情で故郷を離れ、墓じまいする方が増えてくると思います。しかし、近在にいるならば、善教寺の納骨所に納骨して、彼岸、お盆、命日など節目となる日にお参りすることができます。普段の管理はまかせられるので安心です。

こんな時代だからこそ、私たちに心の拠点があることが、ますます必要になってきます、今後墓じまいを考えるのなら、故郷の納骨堂について、ぜひ考えていただきたく存じます。